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M&Aニュース

                                               2008年7月8日
 


「少数株主損益調整前当期純利益」を新設

ASBJ 連結損益計算書に新表示区分

 企業会計基準委員会(ASBJ)は6月23日に開催した第155回本委員会において、企業結合会計基準の見直しに係る関連基準の改正案を公表議決した。企業結合会計基準の改正に伴い、「連結財務諸表に関する会計基準(案)」が新設される予定だ。これは、「連結財務諸表原則」(企業会計審議会)をベースに連結財務諸表の会計処理及び開示方法を規定するもので、現行会計基準と整合のとれていなあkった部分を整理するなどしている。今回新設される同基準においては、連結損益計算書の表示区分について、当期純利益の前に「少数株主損益調整前当期純利益」を新たに表示することが提案されている。平成22年4月1日以後開始する連結会計年度から適用される見込みだ(平成21年4月1日以後開始する連結会計年度からの早期適用も可)。


少数株主損益を含んだ純利益を開示


 基準案では、純損益計算の区分方法を以下の通りとしている。
@計上損益計算の結果を受け、特別利益及び特別損失を記載して税金等調整前当期純利益を表示する。
A税金等調整前当期純利益に法人税額等(住民税額及び利益に関連する金額を課税標準とする事業税額を含む。)を加減して、少   数株主損益調整前当期純利益を表示する。
B少数株主損益調整前当期純利益に少数株主損益を加減して、当期純利益の算定後、法人税額等を加減して、当期純利益を表示   する。

 このうちA及びBが新たに設けられる規定である。税金等調整前当期純利益の算定後、法人税額等を加減して、「少数株主損益調整前当期純利益」を算定する。その後、少数株主損益を加減して、当期純利益を算定することになる。当該項目は、米国基準および国際財務報告基準でも開示されており、ASBJでは、改正の理由として、「国際的な会計基準に基づく連結損益計算書との比較も容易にする」としている。

●開示イメージ

 売上高 400,000
 売上原価 280,000
売上総利益 120,000
 販売費及び一般管理費 80,000
営業利益   40,000
 営業外収益 1,000
 営業外費用 3,000
経常利益 38,000
 特別利益 2,000
 特別損失 10,000
税金等調整前当期純利益 30,000
 法人税等 12,000
 法人税等調整額 1,000
少数株主損益調整前当期純利益 19,000
少数株主利益 1,000
当期純利益 18,000





(以上参考;週刊「経営財務」第2875号)
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