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M&Aニュース

                                               2008年8月21日
 


正味売却価額

 棚卸資産の評価に関する会計基準によると、通暁の販売目的で保有する棚卸資産は、取得原価をもって貸借対照表価額とする。期末の「正味売却価額」が取得原価より下落している場合は、当該正味売却価額まで簿価を切り下げる。
 正味売却価額とは、売価(売却市場における時価)から、見積追加製造原価及び見積販売直接経費を控除したもの。売却市場における市場価格が観察できない場合は、「期末前後での販売実績に基づく価額」や「契約により取り決められた一定の売価」等を売価とする。
 また、次の場合は例外として、正味売却価額に代わる評価額を用いることもできる。
 第一に、営業循環過程から外れた滞留または処分見込み等の棚卸資産について、正味売却価額の把握が困難な場合。この場合、帳簿価額を処分見込価額まで切り下げる方法や、規則的に帳簿価額を切り下げる方法(一定の回転期間を超える場合)を用いることが可能だ。
 第二に、製造業における原材料等のように、正味売却価額よりも再調達原価(購買市場における時価に、購入に付随する費用を加算したもの)のほうが把握しやすく、正味売却価額が再調達原価に歩調を合わせて動くと想定される場合。この場合は、継続適用を条件として、再調達原価を用いることができる。
 なお、旧来の低価法では、正味売却価額ではなく「正味売却可能価額」という用語が用いられていたが、実質的には同義である。





(以上参考;週刊「経営財務」第2877号)
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