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M&Aニュース

                                               2008年10月10
 


 入口価格と出口価格

    

  公正価値の測定では、「流動性と取引量が十分に確保された活発な市場における同一の資産や負債の相場各区」、すなわち「市場価値」が重視される。この市場価値には、「入口価格」と「出口価格」といった捉え方があり、両者は概念的に区別されている。
 「入口価格」とは、資産の購入価格であり負債の発行価格のこと。一方、「出口価格」は、資産の売却可能価格であり負債の決済時における支払価格のことである。購入市場と売却市場が区別される場合、両者で差額が生じることがある。例えば、問屋から1,000円で仕入れた商品を1,500円で販売するといったイメージ。
 「公正価値の測定」を巡っては、公正価値が入口価格と出口価格のどちらを指すのかが議論されている。米国財務報告基準署(SFAS)第157号「公正価値測定」は、公正価値を「測定日における市場参加者間の秩序ある取引のなかで、ある資産を売却することで受け取るだろう価格、あるいは、ある負債を移転することで支払うだろう金額(入口価格)ではなく、資産の売却時に受け取る金額(出口価格)が意図されている。なお、米国財務会計基準審議会(FASB)と国際会計基準審議会(IASB)の合同会議では、2011年までの検討方針案として「公正価格測定」については、SFAS第157号の根本的見直しはせず、この基準の考え方(出口価格など)を採用することになった。





(以上参考;週刊「経営財務」第2887号)
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