2009年8月18日
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PERと純利益
PER(Price Earning Ratio)は株価を一株当たり利益(EPS)で割って算出し、一般に「株価収益率」と呼ばれる。
PER=株価/EPS(当期純利益/株数)
これは、株価が一株当たり利益の何倍になっているかをみる評価尺度であり、証券アナリストなど投資家が株式評価・投資判断にあたって利用する重要な指標の一つ。
例えば、株価が2,000円で一株当たり利益が100円だとすると、PERは20倍と計算される。このとき、この企業の株価は、一株当たり利益の20倍まで買われていることを意味する。
これを同業他社のPERと比較すれば、その企業の株価水準の高低を判断できる。同時に、PERが高い企業ほど、投資家が将来の利益成長を期待しているとも解釈される。
PERは、その算出式にあるように、「当期純利益」が重要な構成要素となる。そのため、PERの利用にあたっては、当期純利益についての十分な検討が必要だ。
投資判断の重要指標とされるPERだが、今後、変更が予定されている金融商品会計基準の内容によっては思わぬ影響を受けるかもしれない。
海外の議論では、金融商品の中で、損益として計上されない(すなわち当期純利益に反映されない)区分がでてくる可能性がある。その場合、これまでと当期純利益の性質が変わってくるため、PERについても見方を変えて使う必要がありそうだ。
(以上参考;週刊「経営財務」第2926号)
(このコンテンツの使用に関し(株)税務研究会の許諾を受けています。)
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