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M&Aニュース

                                               2010年03月09日
 




 EPSの時系列比較
   
     
 
     

   


 
 普通株式に係る当期純利益を普通株式の期中平均株式数で除して算出する「1株当たり当期純利益(EPS)」は、その数値を時系列に並べて企業の利益成長の趨勢を予測するなど、投資家が好んで利用する指標の一つ。
 この際、単純に数値を並べただけの比較には注意が必要だ。よく指摘されるのが、株式分割や併合時の修正計算。
 例えば、個人投資家にも買いやすくするための株式分割といった場合。1株を10株に分割するようなケースでは、純資産が変動しないのであれば、分割前の1株は分割後の10株に相当することになる。したがって、分割後のEPSと分割前のEPSを単純に比較することはできず、分割前のEPS計算において分母である株式数を10倍にするなどの修正が必要になる。
 このような分割に関して現行の会計基準は、開示にあたって「その旨及び前期首に当該株式併合又は株式分割が行われたと仮定した場合における前期の1株当たり当期純利益を注記する」ことを求めている。
 一方、企業会計基準委員会(ASBJ)では現在、国際財務報告基準との既存の差異を調整するため、専門委員会において「1株当たり当期純利益に関する会計基準」の改正作業に取組んでいる。
 改正案では、「変更後の株式数を遡及的に反映」させる方向。財務諸表の利用者側が期待する利便性の向上にもつながりそうだ。






(以上参考;週刊「経営財務」第2955号)
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