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M&Aニュース

                                               2010年10月26日
 




 

   
    金融負債、分類・測定の検討開始へ
             
 ASBJ 公正価値基準化は草案へのコメント100件 
    
 
     
 
                    
          

     
 

 企業会計基準委員会(ASBJ)は10月12日、第71回金融商品専門委員会を開催した。7月9日に公表した公正価値測定公開草案へのコメント内容・分析結果の報告と同専門委において「金融負債・検討状況の整理」を新たに検討議題とするかどうかの確認があった。公正価値測定は2011年6月頃までの基準化がメド。金融負債の検討は分類と測定が焦点。


 ◆ 公正価値測定基準化に向けて 


 ASBJは、7月9日に公表した「公正価値測定及びその開示に関する会計基準(案)」と同適用指針案へのコメント募集を9月10日に締切った。計20の個人・団体から寄せられたコメントは約100件。事務局が分類・整理した内容を10月12日の専門委で報告、それをもとに今後の方向性と基準化へのスケジュールを確認した。
 ASBJでの同基準の開発は、2011年6月頃までの作業を見込んでいる。7月の草案公表後、海外では国際会計基準審議会(IASB)が8月に「スタッフ・ドラフト」と呼ばれる中間成果物を公表、基準化に近づいている。
 ASBJは、「ASBJの草案とIASBのスタッフ・ドラフトの内容はほぼ同等」と分析している。集まったコメント等も踏まえた結果、最終的な基準化にあたって、今後の検討課題になりそうなのは次の4項目。
  • 時価と公正価値の読み替え
  • 他基準の修正
  • 四半期での開示の要否
  • 適用時期の検討


 「平成24年4月1日以後開始する事業年度から」とする草案の適用時期については、「1〜2年の延期」や「金融商品会計基準全体の見直しと同時にすべき」等の意見があった。
 一方のIASBは、@不確実性分析の開示、A最有効使用、B大量保有要因、C会計単位等で検討を継続している。
 いずれも内容の明確化やガイダンス作成を促すもの。IASBの対応次第で上記の項目が日本でも追加検討のテーマになる可能性も。


 ◆ 金融負債の分類・測定が検討俎上へ


 国際財務報告基準(IFRS)第9号「金融商品」(Financial Instruments)は金融資産の分類・測定方法等を基準化した。IASBとしては、もともとこれに「金融負債」も含めたい考えだったが、出発点である金融危機で問題視されたのが「資産」だった点や、負債側は「検討不十分」との指摘が多く、見送った経緯がある。
 これに関してASBJでも専門委で今後の検討テーマに取り上げることを確認した。10月21日の本委員会が始まる方向。検討範囲は@金融負債の分類及び測定に関する考え方、AFVオプションの適用と自己の信用リスクの取扱い、B複合金融商品、C表示(負債と資本の区分を除く)、D開示など。





       (以上参考;週刊「経営財務」第2987号)
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